【注意】FortiGate ver.7.4.5 からすべてのモデルでファームウェア自動更新機能がデフォルト有効になりました> Membership

FortiGate トランスペアレントモードで HA 構成時の管理用 IP アドレス設定について解説

目次

本記事について

本記事では、Fortinet 社のファイアウォール製品である FortiGate に関して、トランスペアレントモードで HA を構成した際の管理用 IP アドレスの設定方法について説明します。

動作確認環境

本記事の内容は以下の機器にて動作確認を行った結果に基づいて作成されています。

  • FortiGate-60F
    • バージョン 7.4.3

トランスペアレントモードでの管理 IP アドレスについて

トランスペアレントモードの FortiGate では、各インターフェースに対して IP アドレスを設定できません。

そのため、管理 IP アドレスはシステム設定にて FortiGate 自体に対して一つのアドレスだけを設定します。

その設定箇所はconfig system settingsmanageipです。

config system settings
    set manageip 10.1.1.100/255.255.255.0
end

HA では管理 IP アドレス設定は同期される

トランスペアレントモードの HA では、上で説明した管理 IP アドレスの設定はプライマリ機とセカンダリ機で同期されて同じ設定になります。

よって、manageipで設定したアドレス宛にアクセスをした場合、常にプライマリ機に接続されることになります。

「管理インターフェースの予約」を設定する

NAT モードの HA では、機器別に独自の IP アドレスを持たせて各機器にアクセスできるようにするために、HA 設定における「管理インターフェースの予約」を設定します。

トランスペアレントモードでも同様に HA 設定の中で「管理インターフェースの予約」を行うことができます。

図:管理インターフェース設定時の構成例

管理インターフェースとして設定したインターフェースはルーテッドポート(L3 インターフェース)となります。よって当該インターフェースに対しては IP アドレスを設定することができます。

GUI では「システム > HA」から表示できる設定画面にて、「管理インターフェースの予約」という項目があるためそこで設定ができます。

この設定画面では管理インターフェースとして割り当てる物理インターフェースと、管理インターフェースのゲートウェイアドレスと、必要に応じて宛先サブネットを設定できます。

CLI で設定する場合は以下の項目で設定できます。

config system ha
    set ha-mgmt-status enable
    config ha-mgmt-interfaces
        edit 1
            set interface "internal5"
            set dst 0.0.0.0 0.0.0.0
            set gateway 10.1.1.211
        next
    end
end

管理インターフェースの IP アドレスの設定

NAT モードでは管理インターフェースの IP アドレスは GUI の対象インターフェースの設定画面で設定することができます。一方、トランスペアレントモードではインターフェース設定画面に IP アドレスの設定項目が表示されず設定ができません。このため管理インターフェースの IP アドレスは CLI で設定する必要があります

設定方法は NAT モードでの方法と同様です。必要に応じて管理アクセス設定 (allowaccess) も行います。

config system interface
    edit "internal5"
        set ip 10.1.1.101 255.255.255.0
        set allowaccess ping https ssh
    next
end

管理インターフェースにはプライマリ機とセカンダリ機で異なる IP アドレスを設定できるため、それぞれで異なる IP アドレスを設定します。

トランスペアレントモード HA では 3 つのアドレスが必要

以上の内容からトランスペアレントモードの HA では以下の 3 つのアドレスを FortiGate に設定する必要があることになります。

  • config system settingsmanageip
  • プライマリ機の管理インターフェースの IP アドレス
  • セカンダリ機の管理インターフェースの IP アドレス

なお、①と②③で同じセグメントの IP アドレスを設定することも可能です。管理インターフェースは内部的には root VDOM とは別の VDOM (vsys_hamgmt) に所属するインターフェースとなっているためです。

以上です。


【おすすめ】FortiGate の設計構築中なら以下の記事も役立つかもです

Amazon アフィリエイトリンク

以下は Amazon アフィリエイトリンクです。インフラエンジニアにそこそこおすすめなアイテムです。

note メンバーシップへの参加もお待ちしています!

note(ノート)
陰の構築者たちのメンバーシップ|シェイド@陰の構築者 ネットワーク設計構築をする人に役立つメンバーシップです。 独自ブログ(https://shadowgarden.org/)にてネットワークエンジニア向け情報を発信しており、その活動を応援...

【アフィリエイト】おすすめ WordPress テーマ【SWELL

当サイトでは WordPress テーマとして SWELL を使用しています。以前は無料・高機能テーマとして知られる Cocoon を使用していて Cocoon も使いやすかったのですが、SWELL を使い始めてからは SWELL のほうが圧倒的に使いやすいなと思いました。そして何より読み込み速度が速い。SWELL を使い始めてから、過去の Cocoon のブログを見直したときに「あれ、こんなに表示遅かったっけ?」という感覚になりました。

また SWELL はデフォルトでもオシャレなデザインですが柔軟にカスタマイズすることもでき個性のあるサイトを作成できます。さらにブログパーツや広告タグといった再利用可能なブログの「部品」も作成することができ、ブログ作成効率も高いです。

技術ブログやアフィリエイト等での収益化を見据えたブログの作成に SWELL は最適です。初見では価格が高いなと思うと思いますが、私としては SWELL を採用して良かったしそれ以上の価値があると感じています。
ブログの新設やテーマ変更を考えている人は一度 SWELL を検討してみてください。
以下の画像リンクから詳細な情報を確認できます。

レンタルサーバーを探している人には安定性に定評のあるエックスサーバーをお勧めします。
当サイトもエックスサーバーを使用しています。WordPress のインストールも簡単にできます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次